固定費のポイント


ネットショップ経営支援 .comを企画・運営している
税理士の今井信吾です。

久しぶりにブログを書きます。
楽しみにしている方にはとても申し訳
ございませんでした。

クライアントの節税対策資金繰り改善対策
10月19日に開催されたトップガンセミナー
準備に追われていました。

しかし、そのおかげでまた新たな節税手法
資金繰り改善手法を見出すことができました。
もちろん、今後のブログで紹介していきますので、
楽しみにしていてください。

昨夜、巨人が3連敗の後、3連勝して日本シリーズ
進出が決まりましたね。
みなさんの経営も巨人のようなさよなら逆転劇
が必ずあると思います。

前回のブログでは、「経営計画書作成のポイント
についてお伝えしました。
ちなみに、前回の記事はこちらです。

今回のブログでは、
固定費のポイント
についてお伝えしますね。

なぜ、固定費が重要なのか?を説明しますね。

固定費をしっかり把握することで、
損益分岐点売上高」を認識することが
できるのです。

損益分岐点売上高」とは、経費を賄える売上高、
いわゆる収支ゼロにするための売上高である。

ネットショップ経営の永続を考えれば、
必達しなければならない売上高ということになります。
意外に「損益分岐点売上高」を知らないで
経営されているオーナーの方が多いのです。

あるオーナーの事例なのですが、
売上が急増していて、楽天市場のそのジャンルで
トップになったと嬉しそうに話していただいた
ことがありました。

当然に次は節税のことばかり気にされていました。
しかし、月次決算はやっておらず正直私は不安でした。
案の定、収支をまとめていくと、結果は赤字だったのです。
そのオーナーの方は肩を落としていらっしゃいました。

売上はたしかに伸びていましたが、
固定費を賄うだけの売上はなかったのです。

損益分岐点売上高を計算してお伝えしたところ、
とても無理だと気づかれ、固定費の見直しをされました。

その後は、月次決算でしっかり経営に必要な
数値を把握されるようになりました。
そもそも「固定費」とは
固定費とは、その字が表すとおり、
固定した費用のことを指します。

事業を行っていく上での、売上高や販売個数の
増減に関係なく、一定に発生する費用のことを
固定費と言います。

例えば、人件費、不動産賃借料、水道光熱費、
通信費、減価償却費、旅費交通費、接待交際費、
支払利息などの費用が、固定費に当たります。

では、経営計画を作成していくうえで、
固定費はどのように計算すればいいいのでしょうか。

ネットショップの場合、大きく4つに分けて考えます。

●ステップ1
まずは人件費を計算します。
給与の計算に特にルールはありませんが、
従業員の給与なら相場が一つの基準になると
思います。

求人情報サイトなどで地域、年齢などで
調べられると思います。

オーナーの給与は最後に計算します。

●ステップ2
つぎに広告費を計算します。
これもルールはありません。
これも一つの考え方として顧客獲得コスト
計算します。

顧客獲得単価×目標顧客獲得数顧客獲得コスト

顧客獲得単価月間広告コスト÷顧客獲得数

●ステップ3
発送費も全体に占める割合が高いので計算して
おきましょう。

通常、発送はヤマトや佐川などの宅配業者に
依頼すると思いますので、そこで見積もりを
とればわかります。
大体、400〜700円くらいですね。

予定売上÷1人平均売上単価平均件数

平均件数×発送単価発送費

それ以外に在庫管理やピッキング、梱包も他社に
依頼する場合は見積もりをとればいいと思います。

●ステップ4
その他の経費を計算してください。
光熱費、通信費、旅費などですね。

●ステップ5
最後に利益がどれだけ残るか計算しながら、
オーナーの給与や広告費を見直します。
オーナーの給与は生活費以上の設定が必要です。

では、早速このステップに従ってあなたの
固定費損益分岐点を計算してみましょう。

本日は、固定費のポイントについて
お伝えしました。

次回から年末にかけてのブログでは、
年末商戦に向けた融資のための今から
できる改善ポイント」について書きますね。
楽しみにしていて下さい!

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現金管理が基本~年末商戦に向けて今から資金調達の準備をしよう!


ネットショップ経営支援 .comを企画・運営している
税理士の今井信吾です。

今、お盆休みで実家の下呂温泉に
帰省しています。
ゆっくりしたいところですが、
子供を中心に考えてしまいます。

折角の田舎ですので、いろんな体験を
させてあげたいと思うと、
ゆっくりしている暇はありません。

昆虫採集したり、川遊びしたりすると
子供はだんだん生き生きとしてきます。
私も昔を思い出します。

もしかしたら、
私もいきいきしているのかもしれません。

前回のブログでは、
「ネットショップの貸借対照表の見方と改善方法」
についてお伝えしました。
ちなみに、前回の記事はこちらです。

今回のブログでは、
現金管理が基本」
についてお伝えしますね。

問題のある決算書は、
そのほとんどが現金にあります。
決算書の現金残高と実在する現金残高とに
大きな差がある状態は問題があるのです。

実在する現金よりも決算書の現金残高の方が多いと、
銀行から融資を断られることがよくあります。

経費の計上が漏れている可能性もあります。

税務調査では、会社のお金が社長個人のために
使われているとされて、役員への賞与として
所得税を追徴してくることも考えられます。

現金残高が実際の残高と合っていないということは
現金の管理ができていないということです。
現金管理ができていない会社は銀行も税務署
に対しても、経営上も良くないということです。

なぜ、差が生じるのか?
考えられることは2つあります。

1つは、経費の計上が漏れているからです。

例えば、普通預金から10万円を引出しました。
しかし、領収書が9万円分しかなくて、
残りの1万円分の使途が不明のままになっている。

もう一つは、経営者が個人的に使ってしまって
いるためです。

例えば、個人的な支払いのために、会社のお金
をひとまず借りて、後で返すつもりが忘れてし
まった。

このようなことが、いくつも、何年も続いて、
みるみる金額が膨らんでしまうケースはめず
らしくありません。

この差額が膨らめば膨らむほど、後から説明
する解決法をもってしても、大変になるので
す。
だから、今から改善してください。

では、どうすればよいか。
大きく2つの方法があります。

1つは、「会社が現金を扱わない方法」です。

●ステップ1
支払いはなるべく振込みにする

●ステップ2
振込みができない支払いは法人名義の
クレジットカードを使う

●ステップ3
振込みもクレジットカードも使えない支払い
は(例えば、ダスキンの支払い、着払いの送料、
交通費)は一旦、個人が立替えておいて、経費
精算書を作成してもらい、月に一度、立て替
えた個人に振り込む

こうすることで会社の帳簿上現金は一切発生
しません。
当然、差額も生じないのです。

もうひとつの方法は「金庫を設けて毎日管理
する方法」です。

●ステップ1と2は同じです

●ステップ3
どうしても現金を使いたい場合は、金庫を
設置して下さい。そして金庫からお金が出
入りするときに必ず現金出納帳を作成し、
毎日、現金出納帳の残高と金庫の残高を合
わせます。

経験上、そこまでしないと、現金は絶対に合
わないと言い切っていいでしょう。

サラリーマン時代に、経理の先輩から「現金
は水もの。その場で合わせなさい。」と教わ
ったことがあります。

自身がない方は、「現金を扱わない方法」を
オススメです。
この方法で、今後の現金管理については大丈
夫です。

では、現時点で、実際の現金残高と決算書の
残高との差額の解決策を考えます。

先ずは、この差額分は「役員貸付金」に振り
替えます。

これで、決算書上の現金は実際の現金残高に
なりますね。

しかし、役員貸付金のままでは、問題の解決
にはなっていません。

次に、「役員貸付金」の解消方法として、

●ステップ1
役員借入金があれば、役員貸付金と相殺する

●ステップ2
経営者から役員貸付金の返済として、会社
の通帳に振り込む

●ステップ3
毎月の役員報酬から少しづつ返済してもらう

●ステップ4
一部の保険会社では役員貸付金解消用の保
険商品がありますので、そのスキームを使
って役員貸付金をなくしていきます

ネットショップの決算書は本来シンプルにな
るはずです。

いろんな資産を保有することもあまりありま
せん。

ですから、現金の問題をクリアすれば決算書
の問題点は大きく改善されます。

では、早速このステップに従ってあなたの
現金残高の差額を解消してみましょう。

本日は、現金管理の基本について
お伝えしました。

次回のブログでは、「売掛金管理の基本」」
について書きますね。
楽しみにしていて下さい!

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経営計画書作成のポイント


ネットショップ経営支援 .comを企画・運営している
税理士の今井信吾です。

8月4日は江戸川の花火大会でした。
私は家族と自宅のマンションから見るのが
恒例となっています。

花火はたくさんの人を魅了します。
いろんな形や色、大きさ、コンセプトが何百、
何千通りとあります。

1つ1つの花火は実に一瞬ですね。
しかし、花火の製作期間は10ヶ月とも
聞きます。

来年も江戸川の花火大会を楽しみにしています。

前回のブログでは、「ネットショップコンセプトの例
魅力的なコンセプトとは」についてお伝えしました。
ちなみに、前回の記事はこちらです

今回のブログでは、
経営計画書作成のポイント」
についてお伝えしますね。

なぜ、経営計画書なのか?を説明しますね。

ネットショップ100%黒字経営法でもお伝えしましたが、
黒字経営を達成するには、経営計画書が必要になります。
これからネットショップを運営していくための
羅針盤(方向性、基準)となります。

この経営計画書はポイントを押さえながら
作成しないと、絵に描いた餅になりかねません。

経営計画書を作成することで、見えない恐怖が
見える化できることもあります。

「なんとなくこのまま行くと、いつかは資金が
ショートする」と思っていたことが、
「6か月後、300万円の資金がショートする」
とはっきりすることもあります。

「この売上計画で行くと、ある時期で人を採用
しないと業務が回らなくなるが、人を増やすと
売上や資金がもっと必要になる」
と気づくこともあります。

そもそも、「経営計画」とは経営理念や目標、
長期ビジョンなどを実際にどのように事業に
反映させていくかを表したものです。

まず経営理念を達成するための長期計画を立て、
それを数年間のスパンにおける中期計画、
一年後との短期計画というように細分化していきます。

経営計画は経営理念やビジョンを達成するための
経営戦略と、具体的な行動計画(いつ、誰が、
何をする)、それを数値化した財務計画が必要です。

このブログでは、ネットショップオーナー向けに、
もう少し簡単な経営計画の作成方法をご説明します。

ネットショップオーナーの考え方や経営課題の
違いによって、経営計画の立て方はいろいろ
あるとは思いますが、私の場合は、
まずは適正利益(必達利益)の確保を優先します。

適正利益とは、税金を払って、なおかつ融資の
返済も賄えるだけの利益です。
つまり、ネットショップ運営を維持するためには
必達しなければならない利益となります。

では、どうやったら“適正利益”を計算する
ことができるのか?
その具体的な方法をステップでお伝えします。

●ステップ1
年間(元本)返済額を調べます。
金融機関からの借入返済表から元金の毎回
返済額でわかると思います。

●ステップ2
上記年間(元本)返済額÷(1-0.4)
を計算します。
上記年間(元本)返済額÷0.6でも同じです。

ちなみに適正利益÷売上高=適正利益率
します。この適正利益率の目安は6%です。

6%の根拠ですが、
前提として「正味運転資金」が2か月とします。

正味運転資金とは、売上代金の平均入金サイトが
30日、在庫が約30日分、仕入はほぼ現金や
振り込みとした場合、「正味運転資金」が
2か月となります。

こういうネットショップを経営する場合は、
必ず平均月商の2か月分の資金を用意しなかれば
なりません。
自己資金がなければ全額融資を受けることになります。

●例えば、年商1億2,000万円の場合
必要融資額2000万円、年間返済額400万円、
適正利益666万円、
この場合の適正利益率は5.5%となります。

●例えば、年商3,600万円の場合
必要融資額600万円、年間返済額120万円、
適正利益200万円、
この場合の適正利益率は5.5%となります。

小数点以下切り上げで6%となります。

これからネットショップを運営する方は、
当然ながら返済額がありませんので、上記の
正味運転資金」を計算するとよいでしょう。

この正味運転資金―自己資金=必要融資額となります。
必要融資額÷平均返済期間5年=年間返済額となります。
年間返済額÷(1-0.4)=適正利益が求められます。
もちろん、適正利益率6%を目標にしても良いです。

では、早速このステップに従ってあなたの
ネットショップの適正利益を計算してみましょう。

本日は、経営計画書作成のポイントについて
お伝えしました。

次回のブログでは、「固定費のポイント」
について書きますね。
楽しみにしていて下さい!

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