ネットショップならではの税務調査対策 3つのポイント
税務調査は専門知識と豊富な経験が必要になってきます。ネットショップに強い税理士からキチンと指導をうけることが大切です。
- 税理士の指導を受けながら「帳簿書類」や「根拠資料」を整備していくこと
- 税理士から「意見書」を発行してもらうこと
- 税理士から「税務監査証明書」を発行してもらうこと
1. 税理士の指導を受けながら「帳簿書類」や「根拠資料」を整備していくこと
たいていのネットショップ経営者は経理の知識はありません。自己流で帳簿を作成されていると思います。
中には重要な書類であるにもかかわらず捨ててしまう方もいます。帳簿書類が不備だと青色申告を取消しされてします恐れもあります。
私はクライアントから業務の流れをお聞きし、その業務フローから必要な帳簿類をリストアップしていきます。そして、その流れの過程で発生した帳簿類を月別あるいは取引先別にファイリングするように指導しています。
節税対策やクライアントが税金が安くなる方を選択した場合、税務調査で疑義が生じそうな項目については、その都度、根拠資料を確認したり、根拠資料がなければ作成してもらいます。その資料から調書を作成し税務調査時の準備をしておきます。
2. 税理士から「意見書」を発行してもらうこと
長く商売をしていれば誰しも経営にアンバランスな事態が生じます。それが決算書に「異常値」として表れてきます。
税務署も異常値が発生すれば調査対象にリストアップします。
私は異常値および税務署が気にするポイントについては意見書を作成し税務申告書に添付いたします。税務調査は調べたいことがあるから来るのですから、調べてたいことをあらかじめ提示しておけば調べる必要はないのです。
3. 税理士から「税務監査証明書」を発行してもらうこと
税理士法には33条の2の書面を提出した場合、税務署は税務調査を行う前に必ず書面の記載事項について税理士に意見聴取する義務があります。
この意見聴取で完結して税務調査まで行かないケースが全体の60%と言われています。
私のクライアントも電話で30分説明しただけで税務調査は行われませんでした。この税理士にとって最大の権利で納税者にとっての最大のメリットを有効活用すべきなのですが、実際、この制度の実施率は数パーセントなのです。
なぜか?税理士にとっては手間とリスクが生じ、納税者にとってはコストが生じるか知らないからでしょう。 しかし、平均2日間の税務調査と追徴税額のリスクから考えたら必要なコストではないでしょうか。
ときどき内容が何も書かれていない監査証明書を見ますが、さすがに形式だけ整えても税務署もウンとは言わないでしょう。 税理士もこの書面を提出するためには毎月税務監査をし、調書を作成しながら意見聴取の準備をする必要があります。
私は重要な科目ごとに確認した書類名と判断した結果、その理由、根拠税法を記載します。たいてい数ページにわたる書類になります。この書類は、税務署に対しても信用を訴求しますが、銀行に対してもとても有効です。貸出し枠が別途設けたり、貸出し利率が低くなったりもします。